交通事故における解決事例のご紹介

　ご高齢のお母様が道路を横断していたところ、車にはねられ死亡したという死亡事故の事案で、ご遺族からのご相談依頼でした。

　相手損保会社からは示談金として約１５００万円が提示されていたという段階でした。当職が拝見したところでは、明らかに不当に低い金額であったころから、受任後すぐに正当な金額を計算しなおし、相手損保会社に請求しました。

　粘り強く交渉した結果、当初提示額の約１５００万円から約３２００万円まで増額しました。

　この結果についてご遺族に検討してもらい、無事示談成立となりました。

　本件で、大きな争いになった点は過失割合と逸失利益の点です。慰謝料については、当職が介入後請求した金額にすぐ変更してきましたので、慰謝料は以後は争いになりませんでした。

　過失割合についてはやはり、刑事記録を取り寄せて詳細を検討したところ、夜間であるにもかかわらず加害者がライトをつけていなかった可能性が判明し、また、脇見運転にも同視出来るほどの前方不注意があったことも明らかとなりました。そのため、この点について厳しく指摘し、粘り強く交渉しました。

　また、逸失利益の点については、ご遺族から家事従事の事実について聞き取り、この事実を示しながら粘り強く交渉しました。

　このように交渉した結果、いずれも譲歩され、冒頭で書いたように、当初提示額の２倍以上の金額で示談成立となりました。

　当然ではありますが、争点については刑事記録を取り寄せる等してしっかり調査し、的確な根拠に基づいてこれを示して交渉することが非常に重要といえます。