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ここでは後遺障害11級の解説をします。
まず自賠責保険では以下のように記載されています。
第11級
1号 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2号 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3号 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4号 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5号 両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
6号 一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
7号 脊柱に変形を残すもの
8号 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
9号 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
10号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
11級の自賠責保険金額は331万円であり、労働能力喪失率は20%とされています。
後遺障害11級に認定された場合、上記の通り331万円の自賠責保険金が支払われます。また、裁判基準に依れば、420万円の後遺障害慰謝料が支払われます。さらに労働能力喪失率20%を前提とした後遺障害逸失利益が認められます。
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5号の程度は、両耳の平均純音聴力レベルが40dB以上のものとされています。
6号の程度は、1耳の平均純音聴力レベルが70dB以上80db未満のもの又は1耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が50%以下のものとされています。
7号の脊柱に変形を残すものとは、①せき椎圧迫骨折等を残していることがX線写真等により確認できるもの、②せき椎固定術が行われたもの(ただし、移植した骨がいずれかのせき椎に吸収されたものを除く)、③3個以上のせき椎について、椎弓切除術等の椎弓形成術を受けたものが該当するとされています。
8号の指を失ったとは、母指の場合は指節間関節、その他の指の場合は、近位指節間関節以上を失ったもの、を指すとされ、a手指を中手骨又は基節骨で切断した場合、b近位指節間関節(母子の場合は、指節間関節)において、基節骨と中節骨とを離断した場合が該当します。
11号の足指の用廃とは、
a第1足指の末節骨の長さの2分の1以上を失ったもの
b第1の足指以外の足指を中節骨若しくは基節骨を切断したもの又は遠位指節間関節若しくは近位指節間関節において離断したもの、
c中足指節関節又は近位指節間関節(第1の足指にあっては指節間関節)の可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの、
が該当します。
10号については、従来は胸腹部臓器の機能に障害を残したもの、が11級とされていましたが、平成18年施行令改定により胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるものが11級とされ、胸腹部の臓器に障害を残したものは13級へと格下げとなりました。